ヤカの散録

忘れてしまうあの日のひだ

2023年2月21日◆冬眠なのか春眠か

ミイさんが早くに出勤する日のため、今朝は六時前に起きた。カーテンがぴっちりと閉まっている部屋は夜の続きにあって、ぼんやりと暗く少し重たい。

 

どうにか眠い目をこすって湯を沸かす。水筒を準備して鞄に入れたら、もう出発の時刻だ。見送りがてら、ゴミ出しを済ませる。今日ももうすぐ日が昇る。カーテンを開けると朝が入り込んでくる。細野晴臣氏の『終りの季節』を口ずさみながら、私は二度寝へと戻る。

 

ぐずぐずと起きだして、朝昼食をとる。最近の一人ご飯は専らうどんだ。出汁パックと冷凍うどんに、その時ある野菜をどさっと入れる。今日は賽の目に切った大根とざく切りにしたたっぷりの小松菜。味覇で軽く味を調えて完成。出来上がりはいつもうどん入り野菜スープになってしまうけれど、これもこれで美味しいしまあいいか。一人ご飯は気楽に作ろう。

 

山のような洗い物が乾いているので、それらを片す。空いた水切り籠に今朝の分を洗う。そうこうしているとあっという間に昼下がりだ。部屋に日が差し込んで気持ちいい。なんだか少しすっとした気分になって、散録を更新する。一通り書き終えると、表の風の強さが突如として私の中に雪崩れ込んでくる。窓を揺らす風のびゅうという音に、風船はみるみる萎んでしまう。少し強張って淀んだ体は、また布団に潜ろうとする。やけに眠たい日だ。

 

仕事を早めに切り上げて、ミイさんから帰宅の連絡があるまで布団にくるまる。足下の湯たんぽを転がし遊びながら、今日の眠気が冬からくるのか春からくるのか考える。冷え込む一日だったけれど、喉の奥は痒いしくしゃみばかり出る、これは花粉だなあ。結局結論が出る前に寝落ちてしまった。我ながらくだらない題である。

 

ミイさんはそんなことまったく意に介さないといったふうで、今日も二秒で夢の中だ。私も見習って目を閉じてみる。