ヤカの散録

忘れてしまうあの日のひだ

2023年2月13日◆ブラウン・デイ

一足早く、我が家はハッピーバレンタイン。ミイさんが休日だったのだ。

 

お昼過ぎから、テーブルの上には夢のような景色が広がる。先日二人で手に入れた素敵なチョコレートの数々。と言っても、昨日が待ちきれず既にいくつか食べてしまった。たはは。ほうじ茶香るチョコレートサラミ。じゃりじゃりとお砂糖の歯触りが楽しいザクロの板チョコ、同じくベルガモットの板チョコ。バローロ・キナートのガナッシュが入ったもの。そして、蕪木さんのジャンドゥーヤ。一口かじっては贅沢が満ち満ちて溢れる。ちまちま。ほぅ。ちまちま。ふぃー。二人は貴族になってしまった!愉快な休日である。

 

ミイさんはラム酒たっぷりのココアを練ってくれて、私はウイスキーを垂らしたホイップクリームを立てる。腕がしんどくなって、やっぱりミイさんにも手伝ってもらう。泡だて器で地道にシャカシャカするのは結構な大仕事だ。ココアの上にホイップクリームを浮かべたら、シェフ・ミイによる自家製ココアの完成。お酒の風味も手伝って、冷えた身体がてろんとほどけていく。

 

甘く満たされた部屋の中、今度はコーヒーを淹れる。ゆるりとバレンタインは続く。